大腸内視鏡検査と大腸の病気

大腸の専門診療 - 新橋の肛門科・胃腸科 アルト新橋胃腸肛門クリニック

アルト新橋胃腸肛門クリニックは、大腸内視鏡検査および大腸の診療を専門としています。大腸内視鏡の専門施設としては全国屈指の診療実績を誇る、辻仲病院グループの東京分院です。

辻仲病院グル-プでは法人全体で年間30,000件の大腸内視鏡検査を行っており、これは全国でも1~2位を争う件数です。当院では、この辻仲病院で修練を積んだ大腸内視鏡検査の専門家たちが、きわめて楽で高精度の検査を行います。

楽で安全、かつ高精度の大腸内視鏡検査(大腸カメラ)

大腸内視鏡検査(大腸カメラ)とは、肛門から直径1cm位の内視鏡カメラを挿入して、大腸を詳しく観察する検査です。大腸ポリープや大腸がん、炎症性疾患といった大腸の病気を診断するのにもっとも有効な検査法で、組織を取って顕微鏡で調べたり、ポリープをその場で切除して治すこともできます。

当院では、医師一人当たり年間約1,000件以上の大腸内視鏡検査を行っているエキスパートだけが検査を担当しております。これも医師一人あたりの件数としては、全国の内視鏡を行う医師の中でトップクラス(おそらく全国の医師の中でも上位1%以内)の件数を誇ります。

当院の内視鏡はやわらかく腸にやさしい拡大鏡の付いた機種を使用しており、さらにもっとも腸に負担がかからない無送気軸保持短縮法(ストレート法)で検査を行いますので、通常の大腸内視鏡検査よりはるかに楽な検査を受けることができます。胃内視鏡検査も併せてお受けください。
 

当院の大腸内視鏡検査は、以下のような悩みを持っている方に特にお勧めいたします。

  • 大腸内視鏡検査は痛いと聞いているので、楽で痛くない検査を受けたい
  • 以前受けた大腸内視鏡検査が苦しかった
  • 大腸の奥までカメラが入らず、途中で検査を中止した
  • 便潜血反応が出て、注腸造影を勧められた

※大腸の精密検査として、注腸造影検査『バリウム検査』という検査法もありますが、これは大腸内視鏡検査と比べて精度が低く、放射線被爆の問題があるため、当院では行っておりません。

 

大腸の病気

大腸ポリープと大腸がん
大腸がんで命を落とすのはもったいない!医療技術の進歩により、大腸がんによる死亡はほとんど予防できる時代になりました。

大腸がんの大半は、大腸ポリープを放置したために生じます。大腸ポリープの段階であれば、大腸内視鏡検査のときに簡単に切除して治すことができます。定期的に大腸内視鏡検査を受けて、大腸ポリープのうちに切除しておけば、大腸がんで命を落とす可能性をほとんどなくすことができます。

便秘
便秘

便秘はもっともありふれた訴えのひとつです。「便秘になれば、下剤を飲めばよい」と考えて、多くの人は市販の下剤を買って飲んで解消しようとします。

市販の下剤は「刺激性下剤」というタイプが圧倒的に多く売られています。この下剤は速効性があるのですが、習慣性という問題があります。始めは効果があるのですが、だんだん効かなくなってしまい、「大量に飲まないと便がでなくなった」といって来院される方が多いです。ひどいケースでは、「毎日下剤をひと箱のまないと出ない」という方もいらっしゃいます。

また、便秘は命に関わらないので軽視する医師が多いのが現状です。便秘に関心のない医師を受診しても、多くの場合刺激性の下剤を処方されるだけです。刺激性の下剤は、市販の下剤と同じく習慣性があるので、だんだん効かなくなるパターンに陥りがちです。

一口に便秘といっても、その原因はいろいろあります。その原因をつきとめた上で正しい治療を行わないと、なかなか治すことはできません。

便秘の治療を行う場合、かならず踏まえるべき重要な原則がいくつかあります。

大腸肛門を専門とする医師であれば、この原則を踏まえて治療を行うことができます。便秘の薬は刺激性下剤だけを処方すればよいのではなく、いろいろな薬を正しく使い分けて処方する必要があります。

また、便秘の治療を始めるにあたってもっとも重要なのは、「大腸がんがないことを確認する」ことです。便秘のある方は、治療を始める前に、大腸内視鏡検査を受ける必要があります。

便秘の治療は長期にわたることが多いです。まず大腸肛門の専門家を受診していただき、大腸内視鏡検査を受けたうえで、正しい治療方針を確立することが重要です。ある程度便秘が改善してくれば、その後は近所の病院で薬をもらうだけでも十分治療ができます。

便秘の3つのタイプについて

1.弛緩型便秘(もっとも多いタイプ)

大腸の蠕動(ぜんどう)が弱く、腸が十分に動かないため便秘が起こります。高齢者や体力の低下した人、運動不足の人によく見られます。「便意を感じない」「何日も便がでない」「下剤を飲まないと便がでない」といった訴えが多くみられます。

生活上の注意としては、食物繊維と水分を摂取し、よく歩くことが基本となります。朝食を必ず食べて、腸のぜん動をうながすことも重要です。

薬は刺激性のない下剤(緩下剤)が基本となります。刺激性下剤は、数日間便が出ないときだけ最小限に使用したほうが良い結果が得られます。これだけで改善しない場合には、専門家の治療を受ける必要があります。大腸肛門の専門医の受診をおすすめします。

2.けいれん型便秘(過敏性腸症候群の便秘型と同じような状態)

大腸の蠕動(ぜんどう)が強くなりすぎて、便秘が起こります。若い人(特に女性)によくみられます。症状としては、「ウサギの糞のようなコロコロ便が出る」「腹痛が起こる」といった訴えが多く見られます。便秘と下痢を繰り返すことも多いです。

薬は刺激性のない下剤(緩下剤)が基本となります。このタイプの便秘には、刺激性下剤は逆効果です。刺激性下剤はなるべく使わず、数日間便が出ないときだけ最小限に使用するようにします。これだけで改善しない場合には、専門家の治療を受ける必要があります。大腸肛門の専門医の受診をおすすめします。

3.直腸型便秘

便意を我慢する習慣がある人や高齢者などでは、「排便反射」が起こりにくくなってしまい、便が直腸に来ても便意を感じなくなって便秘となることがあります。症状としては、「便意を感じない」「便が出口まで来ているのに出ない」「残便感がある」などの訴えが起こります。

このタイプの便秘では、便意があれば我慢せずにすぐトイレに行くよう心がけることが重要です。また便意がなくても毎朝トイレに行き、排便習慣をつけることが大事です。

このタイプの便秘の場合、直腸がんや直腸瘤(ちょくちょうりゅう)および直腸重積といった直腸肛門の病気が原因となっている可能性があります。治療を開始する前に、大腸肛門の専門医の受診をおすすめします。

過敏性腸症候群

原因

過敏性腸症候群

過敏性腸症候群とは、腸の動きが狂って、過敏になることで色々な症状が起こる病気です。若い人が中心の病気ですが、最近では中高年の方にも増えてきています。下痢や便秘を繰り返し、腹痛や違和感(特に左下腹部が多い)が続く場合には、この病気を強く疑います。腹痛は排便すると軽快するのが特徴です。

この病気はストレスと関係が深く、不安神経症やうつ病を合併していることがあります。大腸がんやクローン病と症状が似ているので、かならず一度は大腸内視鏡検査を受けて、正確な診断をつける必要があります。

過敏性腸症候群は、排便の状態によって3つのタイプ(下痢型、便秘型、交代型)に分けられ、それぞれのタイプによって治療法が異なります。

過敏性腸症候群の3つのタイプについて

過敏性腸症候群 下痢型

「腹痛が起こって下痢になる」「排便回数が多い」「急に便意が起こりトイレに駆け込む」といった症状が起こります。腹痛を伴うことが多いのですが、通常は排便すると軽快します。

(治療)

乳酸菌製剤(ビオフェルミン)および食物繊維の作用がある薬(コロネルやポリフル)が治療の中心となります。さらに症状に応じて、止痢剤(ロペミン)、痛み止めの鎮痙剤(ブスコパン)、抗うつ薬や抗不安薬などを併用します。

過敏性腸症候群 便秘型

ウサギの糞のようなコロコロ便が続き、なかなか便がでないのが特徴です。腹部膨満感や腹痛を伴うことが多いのですが、通常は排便すると軽快します。

(治療)

食物繊維や水分を摂取する必要があります。便を軟らかくする緩下剤(マグラックスやカマグ)および食物繊維の作用がある薬(コロネルやポリフル)が治療の中心となります。市販で売られている刺激性下剤は、腸の動きを刺激して逆効果となることが多いので、使用を中止する必要があります。

過敏性腸症候群 交代型

「便秘が数日続いて、やっと便がでたら下痢する」という症状が起こります。腹痛を伴うことが多いのですが、通常は排便すると軽快します。

(治療)

食物繊維の作用がある薬(コロネルやポリフル)が治療の中心となります。さらに症状に応じて、痛み止めの鎮痙剤(ブスコパン)、抗うつ薬や抗不安薬などを併用します。

潰瘍性大腸炎
直腸に起こった炎症が大腸全体に広がっていく病気です。この病気は原因がまだわかっていません。大腸の炎症による下痢と出血のため、粘液と血液の混じった便となります。発熱や貧血を伴うことも多く、重症化すると大腸を切り取らなければならないこともあります。

軽症のうちに治療を受ければ症状は改善しますが、重症のものでは再発をくり返します。完治が難しいのがこの病気の特徴であり、厚生省の特定疾患に指定されています。

治療

症状が安定している場合には、ペンタサなどの飲み薬や、坐薬などで維持療法を行います。症状が悪化した場合には、ステロイドの内服薬を使う場合があります。これでも効果がない場合には、白血球除去療法などを行うことがあります。

これらのすべての治療が無効の場合に限って、ごくまれに手術で大腸をすべて切除する必要があります。症状が安定している方でも、炎症の状態を確認するために、年1回の大腸内視鏡検査を受ける必要があります。

クローン病
小腸や大腸のあちこちに炎症が起きる原因不明の病気です。重症の場合には腸が細くなって詰まったり、腸に穴があいたりします。若い人に多く発症します。症状としては下痢、腹痛、発熱、体重減少などがあります。

クローン病は痔瘻の原因となっていることが非常に多く、若い人に痔瘻を認めた場合には腸の検査を必ず受ける必要があります。現代の医学では完治させることができない病気であり、厚生省の特定疾患に指定されています。

治療

治療は内服薬や成分栄養剤で行われますが、重症の場合には手術が必要となることも多いです。クローン病に痔瘻が合併して、肛門周囲に膿がたまったり、肛門痛が起こってきた場合には、一般病院で対処するのは困難です。肛門科専門病院を受診して、特別な治療が必要となります。

最近レミケードというクローン病の炎症を抑える薬が使用可能となり、クローン病痔瘻の治療は大きく進歩しています。

大腸憩室
大腸の壁の一部が弱くなり、腸の外側へポケット状に突き出したものを大腸憩室といいます。大腸憩室を持っている人は非常にたくさんおり、特に高齢者では半数以上の方に見つかるものなので、普通は心配する必要はありません。

この病気はほとんど無症状ですが、多数の憩室がある人だと腹痛の原因となることもあります。まれに憩室に細菌が繁殖して腹痛や発熱を起こしたり(大腸憩室炎)、憩室から出血する(憩室出血)ことがあるので、この場合には治療が必要となります。

治療

大腸憩室はほとんど無症状であり、痛みや出血、憩室炎といった問題が起こらない場合には治療は必要ありません。

腹痛

憩室がたくさんある方では、腹痛を訴える場合があります。痛みが軽い場合には薬で対症療法をおこないますが、憩室炎を併発したり、長年痛みが続いてつらい方の場合には手術で腸を切除することもあります。

憩室出血

憩室からの出血は、腹痛などがないのに急に血便がでてくるのが特徴です。この場合緊急で大腸内視鏡検査を行い、出血している場所がわかればクリップをかけて止血します。

出血部位が分からないことも多いのですが、この場合入院して絶食および安静にしていれば多くは止まります。出血部位が分からず、出血を何度も繰り返す場合に限って、手術で腸を切除することもあります。

大腸憩室炎

大腸憩室に起こる炎症を、大腸憩室炎といいます。この場合腹痛や発熱が起こるのが特徴です。血液検査やCTスキャンで診断がつきます。

治療はほとんどの場合絶食にして、抗生物質を使用することで改善しますが、憩室炎を繰り返したり、憩室に穴があいて腹膜炎という重症になってしまうと、手術が必要となることがあります。

また、大腸憩室炎の治療を受けた方は、炎症が改善した時期をねらって、いちど大腸内視鏡検査を受けておく必要があります。

虚血性腸炎
大腸へ向かう血液の流れが急に途絶えることで、大腸の粘膜に炎症が起こる病気です。かつては動脈硬化による高齢者の病気と思われていましたが、最近では若い人に発生することも多くなっており、腸が急激に収縮することによる血流の異常も関係していると考えられるようになってきています。また、避妊薬を飲んでいる女性にも時に起こることがあります。

この病気は突然腹痛や下痢、血便などが起こるのが特徴です。下行結腸やS状結腸といった左側の大腸に炎症が起こるので、腹痛は多くの場合おなかの左側に起こります。

治療

突然腹痛(特に左側)が起こり、血便が出現した場合には、この病気の可能性があります。緊急で大腸内視鏡検査を行い、診断をつける必要があります。

軽症の場合には、食べても便にならない「パック入りの流動食」を処方して、腸管を数日休めるだけで治る場合が多いです。軽症でない場合には、入院して絶食と点滴にて腸を休めれば、ほとんどが治ります。

炎症がひどくて腸が壊死したり、腸が狭くなってきた場合に限って、手術で腸を切除することがあります。

感染性腸炎
細菌やウィルスが原因で腸炎を生じる病気で、もっともよくある腸の病気です。症状は発熱、下痢、腹痛などが主です。病原性大腸菌、黄色ブドウ球菌、カンピロバクターなどの細菌や、ロタウィルスなどのウィルスが原因となることが多いです。

治療

まず便の細菌培養を行い、原因となっている菌を調べます。軽度の炎症であれば、整腸剤や抗生物質などを処方して、水分を十分に摂取することで改善してきます。軽症でない場合には、入院で絶食にして点滴治療を行う必要があります。

また、下痢や発熱といった症状が長期間続く場合には、感染性腸炎以外の病気(潰瘍性大腸炎など)が疑われます。この場合、大腸内視鏡検査で正しい診断をつける必要があります。

薬剤性腸炎
抗生物質や消炎鎮痛剤が原因となり生じる大腸炎で、偽膜性腸炎、出血性腸炎などがあります。抗生物質や消炎鎮痛剤を飲んで数日たった頃に、下痢、血便、腹痛、発熱などの症状が起こった場合にこの病気を疑います。

治療

まず原因となる薬剤を中止する必要があります。便の培養検査および大腸内視鏡検査を行って診断をつけます。治療は絶食および点滴が基本ですが、状況によっては特殊な抗生物質を投与する必要があります。